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2011年04月 アーカイブ

ワインの階層化

長かった三十年戦争もようやく終結に近づいた一六四四年、地理学者のマティアス・メリアンは主著『トポグラフィア・アルザティアエ』(アルザス地誌)のなかに、《ワイン街道》に連なる代表的な生産地と地酒とを結びつけながら、アルザス・ワインをこう讃美しています。

「……タンにはランジャンギィーウィレにはウァンヌテユルケムにはプラン無上の地酒ここに集まれり」

あのへラクレスが遠征帰りに立ち寄り、求めた美酒に酔い痴れて大切な大槌を忘れた。との伝承が今も残るアルザスであってみれぼ、この地でいろいろな名酒が生まれたとしても何らおかしくはありません。
伝統的に営々と積み重ねられてきたブドウの栽培力、すなわちブドウ株の新種導入や同業組合主導になる栽培法の指導、そしてグールメたちの品質管理などに多くを負っています。
むろん銘醸ワインは、、王に王侯貴族や富裕市民の味覚やディレッタンティズムを満足させるためのものであり、一般市民や農民たちの増外にあったのです。
後者はかなり品質の劣る安価なワイン《ピケット》でよしとしなければならなかったのです。
その限りにおいて言えば、ワインとはあらゆる飲食物のなかで、最も階層化の進んだ飲料の1つだったのです。

ワイン文化ってやっぱりフランスが本場だと思いますが、通販でワインを簡単に買えるようになった日本でも、誰でも手軽に味わえる機会が増えて良いですね。

ツバキかサクラか2

アメリカには十八世紀の終りに入っている。

ツバキはもともと暖温帯の照葉樹林の指標植物とされるもので、西ヨーロッパでは露地栽培はやや困難で、温室に収容されることが多かった。

ところがアメリカの南部にはツバキ栽培適地の気候帯があり、オーストラリアにも適地がある。

現在アメリカやオーストラリアでは野菜 種だけでなくツバキの栽培や品種改良は盛大になっており、たくさんの同好団体が活動している。

日本の戦後のツバキ・ブームは、欧米、オーストラリアのこのようなツバキ熱の逆輸入によっておこったといってよい。

こうした西洋ツバキは日本ツバキ以上に花は大きく、華麗なものとなり、この点では日本のツバキは到底およばない。

日本ではツバキは従来のツバキ美学にとりつかれて、停滞状態に入ったようだ。

ツバキ文化はいまや日本のものでなく、世界の花卉園芸文化の共通財産となり、日本はいまやその中の地方文化ということになった。

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